「当該」の意味と使い方|「該当」との違いとビジネス・公用文での例文

「当該」は「今話題にしているまさにその事柄」を指す言葉で、ビジネス文書や契約書・公用文で頻繁に使われます。日常語の「その」より限定的なニュアンスが強く、指示対象を明確にしたいときに有効です。

「当該」の意味と役割

「当該(とうがい)」は「今議論の対象となっているその事柄に関係する」という意味で、英語の "the said" や "the concerned" に相当します。

日常語の「その」「この」は指し示す範囲が曖昧になりがちですが、「当該」を使うことで「他でもない、まさにこれ」という限定的なニュアンスを強調できます。これにより誤解の余地をなくし、文書の正確性を高めます。

「当該」と「該当」の違い

最も混同されやすいのが「該当(がいとう)」です。漢字が似ていますが、使い方が異なります。

項目当該(とうがい)該当(がいとう)
品詞・役割名詞を修飾する(「その」に相当)動詞的(「当てはまる」に相当)
使い方当該+名詞(当該部署・当該箇所)〜に該当する
例文「当該箇所を修正する」「条件に該当する場合」

見分けるポイント:「当該」は名詞の前に置く。「該当」は後ろに「する」を伴うことが多い。

ビジネス・公用文での例文

契約書・規約
「乙が本規約に違反した場合、甲は当該違反行為の差し止めを請求できるものとする。」

ビジネスメール・報告書
「先日ご指摘いただいた不具合について、当該箇所の修正が完了いたしました。」

公用文・行政文書
「申請内容を確認の上、当該事務を速やかに処理すること。」

公用文では指示代名詞(これ・それ・あれ)の使用を避け、「当該〜」や「同〜」を用いることで解釈の揺れを防ぐのが一般的です。

類語との使い分け

「同(どう)」との違い:「同社」「同氏」のように、直近に出た名詞の繰り返しを避ける用途に使われます。「当該」は「問題となっているそのもの」という強い特定・限定のニュアンスがあります。

迷ったときの確認方法:「その+名詞」に置き換えて意味が通じれば「当該」で問題ありません。

よくある質問

Q. 「当該私」のように自分に対して使えますか?
使いません。「当該」は物事や第三者を指す言葉です。自分を指す場合は「私」「当方」「当職」を使います。

まとめ

  • 「当該」は「今話題にしているまさにその事柄」を指す名詞修飾語
  • 「該当」は「当てはまる」という動詞的な言葉。意味・役割が全く異なる
  • 直前に具体的な対象が出ていることを確認してから使う
  • 迷ったら「その+名詞」に置き換えて確認する
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