
「世界で2番目に大きな鳥」として知られるエミュー。最近はSNSでその愛くるしい姿が広まり、「エミューオイル」を美容に取り入れる人も増えています。一方で、体長2メートル近くになる大型の鳥であるため、実際にどんな生き物なのか正確に知らないまま接するのは危険なこともあります。
この記事では、エミューの性格と生態、エミューオイルが注目される理由、そして飼育を考える場合の現実的な条件まで、まとめて解説します。
エミューはどんな生き物か
エミューはオーストラリア原産の大型の鳥で、ダチョウに次いで世界で2番目に大きい走鳥類です。成鳥の体長はおよそ1.5メートルから2メートルに達し、体重は30キログラムから60キログラム程度になります。翼は非常に小さく飛ぶことができませんが、脚の筋肉が発達しており、時速50キロメートル以上で走ることができます。
水を好む習性があり、鳥類としては珍しく泳ぎも得意です。野生では草原や乾燥した低木林に生息し、植物・果実・昆虫などを食べながら生活しています。
オーストラリアの国章にも描かれている国を代表する動物で、「後退できない生き物」として前進の象徴とされています(エミューは構造上、後ろ向きに歩くことが難しい)。
エミューの性格:ダチョウとは大きく違う
同じ大型走鳥類のダチョウは攻撃性が強く、飼育難易度が高い動物として知られています。一方エミューは、比較的温厚で好奇心が強い性格を持っています。
人間に対して自分から近づいてきて、服の袖や持ち物をつっついて確認する行動がよく見られます。顔を覚える個体識別能力があり、毎日世話をする人を認識して反応が変わることも報告されています。
ただし、驚かせると強力な脚力でキックすることがあるため、注意が必要です。特に後方や側面からの急な接近には敏感に反応します。エミューに近づく際は、正面からゆっくり、声をかけながら接することが基本です。
エミューとダチョウ、そして南米に生息するレアの違いを整理すると次のようになります。
| 比較項目 | エミュー | ダチョウ | レア |
|---|---|---|---|
| 体長(成鳥) | 約1.5から2.0m | 約2.0から2.5m | 約1.2から1.5m |
| 性格 | 温厚・好奇心が強い | 警戒心が強く攻撃的 | 臆病で神経質 |
| 飼育の難易度 | 中(広い敷地が必要) | 高(危険) | 中(寒さに弱い) |
| 主な用途 | オイル・肉・観賞 | 肉・皮・卵・観賞 | 肉・羽・観賞 |
エミューオイルが注目される理由
エミューオイルはエミューの皮下脂肪から採取される油で、オーストラリアの先住民アボリジニが数千年前から薬用に使ってきたとされています。現在は美容・健康分野でも広く利用されています。
注目される最大の理由は、人間の皮脂組成に非常に近いという点です。植物性オイルと比較して皮膚への親和性が高く、肌の深部まで浸透しやすい性質を持っています。
主な成分としてオメガ3・オメガ6・オメガ9脂肪酸が含まれており、抗炎症作用が期待されています。筋肉痛や関節の不快感のケアに使用する人も多く、アスリートや高齢者向けのケア商品にも配合されています。
また保湿力が高く、乾燥による肌荒れのケアや、敏感肌・乳幼児への使用を想定した製品も販売されています。
ただし、医薬品ではなく食品・化粧品の扱いになるため、特定の疾患の治療効果を保証するものではありません。購入の際は成分・精製方法・配合濃度を確認し、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが大切です。
エミューの卵について
エミューの卵は濃い緑色をしており、見た目のインパクトが大きい食材です。1個の重さはおよそ500グラムから900グラムで、鶏卵のおよそ10個分から12個分のボリュームに相当します。
味は濃厚でコクがあり、スクランブルエッグや菓子作りに向いているとされています。産卵は主に冬(11月から3月頃)に限られるため、流通量が少なく希少価値があります。
エミューの飼育は現実的か
「エミューをペットにしたい」という関心を持つ人がSNSの影響で増えています。エミューは特定動物(危険動物)の指定を受けていない地域が多く、法的に飼育できる場合があります。ただし、飼育前に以下の点を確認する必要があります。
広い敷地が必要で、1羽あたり最低でも約100平方メートル以上の運動スペースが推奨されています。また柵は高さ1.5メートル以上の頑丈なものが必要で、市街地や一般的な住宅では現実的に難しい環境です。
寿命はおよそ20年から30年と長く、長期的な飼育責任が求められます。群れで生活する習性があるため、単独飼育よりも複数羽での飼育が推奨されています。
地域によっては自治体への届出や許可が必要な場合もあるため、飼育を検討する場合は事前に地元の自治体・農業委員会等に確認することが不可欠です。
よくある質問
Q. エミューは空を飛べますか?
飛ぶことはできません。翼は退化しており、移動は走ることが基本です。水中は泳ぐことができます。
Q. エミューとダチョウはどちらが大きいですか?
成鳥の体長はダチョウの方が大きく、体高は最大2.7メートル程度になります。エミューは最大でおよそ2メートル程度です。
Q. エミューオイルはどこで買えますか?
自然食品店・美容用品店・通販で購入できます。品質は製品によって大きく異なるため、精製方法や原産地、配合濃度を確認したうえで選ぶことをおすすめします。
まとめ
エミューは大型ながら比較的温厚で好奇心旺盛な鳥で、その皮下脂肪から採れるエミューオイルは美容・健康分野で注目を集めています。飼育は不可能ではありませんが、広大なスペースと長期的な責任が必要です。関心を持った際は、動物の生態と飼育条件をしっかり調べてから判断することをおすすめします。







