
契約書や公用文で「本件に係る費用」という表現を見たとき、「関わる」との違いが気になった方は多いはずです。「係る」は主に公用文・法律・契約書などの硬い文書で使われる言葉で、「〜に関する」「〜の」という意味を持ちます。
「係る」の意味と特徴
「係る(かかる)」は「ある事柄に関係する」という意味で、公用文・法律・契約書など硬い文書に使われます。最大の特徴は「A(対象)に係るB(内容)」という構造で、直前の名詞が直後の名詞を限定的に修飾することです。
例:「本件に係る費用」=「本件に関係している費用」
また、公用文では「係わる(送り仮名あり)」ではなく「係る(送り仮名なし)」と書くのがルールです。
「係る」「関わる」「掛かる」の使い分け
| 言葉 | ニュアンス | 適したシーン | 例文 |
|---|---|---|---|
| 係る | 関係がある(限定的・硬い) | 契約書・公用文・法律 | 「本件に係る諸経費」 |
| 関わる | 影響を及ぼす・携わる | 一般ビジネス・日常・重大事 | 「命に関わる問題」 |
| 掛かる | 費用や時間が必要・物理的状態 | 日常・物理的現象 | 「費用が掛かる」 |
「係る」は関係性の限定、「関わる」は影響や関与、「掛かる」は所要や物理的状態と覚えると迷いにくくなります。
ビジネスで使える「係る」の例文
契約書・規約での使用
「本契約に係る紛争については、東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。」
「本業務に係る再委託については、甲の書面による事前の承諾を要するものとする。」
報告書・公的依頼での使用
「次年度の予算編成に係るヒアリングを以下の通り実施いたします。」
「個人情報に係る取り扱いについては、プライバシーポリシーをご参照ください。」
「係る」の言い換え
社内メールや一般的な資料では、より平易な言葉に言い換えたほうが伝わりやすくなります。
| 「係る」を使った表現 | 言い換え |
|---|---|
| 本件に係る費用 | 本件に関する費用 |
| 検査に係る実施要領 | 検査の実施要領 |
| 改修に係るご相談 | 改修についてのご相談 |
まとめ
- 「係る」は公用文・契約書で「〜に関する」「〜の」という意味で使う
- 送り仮名なしの「係る」が公用文のルール(「係わる」ではない)
- 「A に係る B」の構造で、AがBを限定的に修飾する
- 社内メールや一般文書では「に関する」や「の」に言い換えると読みやすい







