ダージーパイの作り方|鶏むね肉とスーパーの材料で再現する台湾唐揚げ

台湾の夜市で食べた、顔が隠れるほど大きな唐揚げ「大鶏排(ダージーパイ)」。噛んだ瞬間の「ガリッ!ザクッ!」という衣の食感と溢れる肉汁が特徴的な台湾屋台の代名詞です。

「専用の材料がないと無理」と思いがちですが、日本のスーパーで手に入る材料だけで驚くほど近い食感に仕上げられます。使うお肉は安価な鶏むね肉。この記事ではダージーパイの仕組みとレシピを解説します。

なぜあんなに大きいのか——「叩く」という工程

ダージーパイの巨大さの秘密は、大きな肉を使っているわけではありません。普通の鶏むね肉(250〜300g)を物理的に叩いて薄く伸ばしているだけです。

この「叩く」工程には、サイズを大きくする以外に2つのメリットがあります。

繊維が壊れて柔らかくなる:パサつきがちな鶏むね肉が、叩くことでしっとり柔らかい食感になります。

火の通りが早くなる:薄くなることで短時間の揚げ時間で中まで火が通り、生焼けのリスクが下がります。

叩くときは麺棒や空き瓶の底を使い、厚さ5〜7mmになるまでしっかり伸ばします。中途半端な力だと揚げた時に縮んで厚みが出てしまうため、遠慮なく叩くのがポイントです。

ザクザク食感の正体——白玉粉が鍵

日本の唐揚げが「カリッ」とした食感なのに対し、ダージーパイは「ガリッ!ザクッ!」というハードな食感が特徴です。現地ではキャッサバ粉(タピオカ粉)を使いますが、日本のスーパーではなかなか手に入りません。

代用として有効なのが「白玉粉」です。

粉の種類特徴ダージーパイ向き
片栗粉軽い食感の唐揚げになる食感が軽すぎてガリガリ感が出にくい
小麦粉しっとりした衣になるフリッターに近い仕上がりになる
白玉粉もち米由来で粒が粗い砕いて使うとタピオカ粉に近い食感になる

白玉粉:片栗粉 = 1:1 の組み合わせが、ザクザク感と軽さのバランスが取れた黄金比です。

白玉粉は粒が大きいため、使う前に麺棒やスプーンの背で粗く砕きます。粉々にしすぎず、少し粒が残るくらいが理想です。

材料(2人分・巨大2枚)

  • 鶏むね肉:1枚(約300g)
  • 揚げ油:適量

漬け込みタレ

  • 醤油:大さじ2
  • 酒:大さじ1
  • 砂糖:大さじ1
  • おろしニンニク:小さじ1(チューブでOK)
  • おろしショウガ:小さじ1(チューブでOK)
  • 五香粉(ウーシャンフェン):小さじ1/2〜1(好みで調整)

  • 白玉粉:40g
  • 片栗粉:40g

五香粉について:八角・シナモン・花椒・クローブ・陳皮などをブレンドした中国の代表的なミックススパイスです。これ一つで台湾らしい香りが出ます。大きめのスーパーや100円ショップでも見かけます。どうしても手に入らない場合は「カレー粉:小さじ1+シナモン:少々」で代用できます。

作り方

STEP 1:肉を開いて叩く

鶏むね肉は皮を取り除き、厚みのある部分に包丁を入れて左右に開きます(観音開き)。ラップを大きめに広げて肉を挟み、麺棒でガンガン叩きます。元の大きさの2倍、厚さ5〜7mmになるまで薄く伸ばします。

STEP 2:タレに漬け込む

ボウルか保存袋に漬け込みタレの材料を混ぜ合わせ、叩いた肉を入れてよく揉み込みます。冷蔵庫で30分以上寝かせます。叩いて繊維が壊れているので、30分でも十分味が染み込みます。

STEP 3:衣を作る

白玉粉を麺棒やスプーンの背で粗く砕きます(粒が少し残るくらいで止める)。砕いた白玉粉と片栗粉を混ぜ合わせ、バットに広げます。

STEP 4:衣をつけて揚げる

汁気を軽く切った肉に衣をたっぷりとまぶし、手でギュッと押さえて定着させます。粉をつけたら5分ほど置いて馴染ませてから油に入れると衣が剥がれにくくなります。

フライパンに2cmほどの油を入れ、170度(中温)に熱します。肉を広げて入れ、片面3分ずつ、両面がきつね色になるまで揚げ焼きにします。

STEP 5:仕上げ

油を切って熱いうちにいただきます。好みで五香粉やチリパウダーを追加で振ると現地の味により近くなります。

よくある質問

Q. フライパンに肉が入りきりません
揚げる直前に包丁で半分にカットしてもOKです。無理に折り曲げると火の通りにムラができます。「巨大さ」を楽しみたい場合はホットプレートで揚げ焼きにする方法もあります。

Q. 衣が剥がれてしまいます
粉をまぶしてすぐに油に入れると剥がれやすいです。粉をつけてから5分ほど置き、肉の水分と粉を馴染ませてから揚げると定着しやすくなります。また、粉をつける前に肉の表面の水分をキッチンペーパーで軽く拭いておくことも効果的です。

Q. 鶏もも肉でも作れますか?
作れます。もも肉は脂が多いためジューシーな仕上がりになります。ただし叩いて伸ばしにくいため、薄切り用に切り目を入れて開く方法が向いています。

Q. 翌日のお弁当にも使えますか?
揚げたてが最もザクザク感があります。翌日はオーブントースターで3〜4分加熱すると、ある程度食感が戻ります。電子レンジ加熱だと衣がしんなりしてしまうため向きません。

Q. 五香粉の量はどのくらいが適量ですか?
五香粉は香りが強いため、初めて作る場合は小さじ1/2から始めて好みに合わせて増やすのが安全です。慣れている方は小さじ1が本場に近い香りになります。八角の香りが特に強いため苦手な方は少なめにしてください。

まとめ

  • ダージーパイの巨大さの秘密は大きな肉ではなく「叩いて薄く伸ばす」工程にある
  • 叩くことで鶏むね肉が柔らかくなり、火の通りも早くなる
  • ザクザク食感は白玉粉:片栗粉 = 1:1の衣が再現する。タピオカ粉の代用として機能する
  • 五香粉(ウーシャンフェン)が台湾らしい香りの決め手。なければカレー粉+シナモンで代用可
  • 衣は粉をつけてから5分置いて馴染ませてから油に入れると剥がれにくくなる
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